続いてBチームの報告です。
私たちBチームも、石巻市内の9つの小学校のこどもたちに笑顔袋を届けるために、
石巻市内を周りました。
そのうち、2つの小学校のこどもたちには手渡しで直接プレゼントする機会をいただくことができましたので、ここではその時の様子を報告させていただきたいと思います。
▼開北小学校
まず、この日Bチームが最初に向かったのは石巻市立開北小学校です。
私たちが学校に着くと、担任の先生が出迎えてくれました。
まずはご挨拶をし、給食の搬入口から笑顔袋の入った箱を次から次へと運び込みます。
嬉しいことに、こどもたちを多目的ホールに集めていただけるとの旨をお聞きし、
「これから実際にこどもたちに会ってプレゼントをするんだ」
「喜んでくれるかなぁ」と、色々な期待や想像で次第に頭がいっぱいになりました。
担任の先生がこどもたちをホールに集めてくれている間に、校長室に通していただき、校長先生に今回のプロジェクトの説明をさせていただきました。
その時に校長先生が話してくれた「こんな状況だからこそ、子供たちから笑顔を奪ったらいけない」という言葉が、今でも強く印象に残っています。
多目的ホールに着くと、体操服姿のこども達がキレイに並んで、行儀よく待っていてくれました。
挨拶をすると、こちらがビックリするほど元気な声で「こんにちは!」と返してくれました。
プロジェクトの紹介をした後、「今日はみんなにプレゼントを持ってきました」と伝えると、こども達はそれまで以上に目をキラキラさせてくれました。
いよいよ笑顔袋をプレゼントです。
「こども達一人ひとり、全員の笑顔が見たい」
その希望があって、一人ひとりに直接手渡しでプレゼントさせていただきました。
こども達は満面の笑みを浮かべ大きな声で「ありがとうございます!!」と言ってくれて、私たちもとても嬉しく、力が湧き出てくるような感覚をおぼえました。
こども達とお別れをして帰り際、開北小学校の昇降口は、日本中からだけでなく、海外のこども達から寄せられた、応援や復興を願うメッセージでいっぱいになっているのを見ました。
別れ際、昇降口にて校長先生と教頭先生に改めてお礼とご挨拶をしました。
二人のお話では、震災の当日には海岸から3kmも離れているこの開北小学校も、近くを通る旧北上川を伝って1階の昇降口部分が浸水してしまったのだそうです。
Aチームのレポートでも書きましたが、開北小学校の校庭には、震災の被害のために移動することとなった湊第二小学校の仮設校舎があり、体育館や運動場などを2つの小学校で一緒に使用しているとのことでした。開北小学校の校長先生は、「こういう時に助け合うのは当たり前。”使わせてもらってる”などと思わないで、どうか遠慮せず思いっきり使って欲しい。だんだんと、2つの小学校のこども達が一緒に仲良く遊ぶようになれば嬉しい」と話していました。
大変な状況だからこそ、支えあって、手をつないでいくこと。
その素晴らしさと大切さを改めて学ぶことが出来ました。
▼石巻小学校
次に、私たちBチームが直接会ってプレゼントすることができたのが、
石巻市立石巻小学校の一年生たちです。
到着し、まず出迎えていただいた先生にご挨拶と、プロジェクトの説明をさせていただいたうえで、笑顔袋の入った箱を搬入します。
嬉しいことに、こちらでも一年生を別の教室に集めていただけるということだったので、一年生の準備ができるまでの間、校長先生にご挨拶とプロジェクトの説明ををさせていただき、お話を伺うことができました。
石巻小学校は、石巻市内の中でも古くからの歴史のある小学校です。
校長先生のお話では、大地震の起こった前年に、校舎の耐震工事を終えていたところで、工事を行なっていなければ被害は甚大だったかも知れないとのことでした。
また、80年以上の歴史のある講堂(体育館)も大きな損傷はなかったとのこと。
校長先生からいろいろとお話を伺っていると、こども達の準備ができたとのことで、また例のごとく、「喜んでくれるかな」「怖がられないかな」といった期待や緊張を胸に、こども達の待っている教室に向かいました。
教室に向かう途中で驚いたことが一つあります。
こども達のしっかりとした「挨拶」でした。ちょうど給食後の掃除の時間だったようで、廊下
や階段に児童がたくさんいたのですが、「こんにちは」と大きな声で挨拶してくれたのですが、それだけでなく、きちんとその場に立ち止まって、挨拶の後にしっかりとお辞儀をする。どの児童も、そのしっかりとした挨拶ができていて、「すごい」と感銘を受けたのでした。
教室に入ると、ニコニコ顔のこども達が行儀よく並んで待っていてくれました。
大きな声で「こんにちは!」の挨拶をした後で、こちらからプロジェクトの話をしました。
「全国から、みんなに笑顔を届けたいと、送ってくれたおもちゃや文具を、今日はプレゼントとして持って来ました」と紹介すると、こども達からも「やった〜〜〜!!!」の声。
どんなものが入っているのか、ということで、こども達に人気のおもちゃやぬいぐるみをチラ見せしたところ、「ほしい〜〜!」と教室は大盛り上がり。
焦らすのもかわいそうなので、ようやくプレゼントタイムです。
こちらでも、こども達一人ひとりに手で渡していきました。
こども達は、きれいに一列に並んで、自分の順番の時はきちんと両手で笑顔袋を受け取ると、「ありがとうございました!」とお辞儀をしてくれました。
「何が入ってるか、みんなで見てみよう!」
ということでみんなで袋の中を見ると教室のあちらこちらから「わぁ!!!」という声。
友達同士で、何が入っていたかを見せ合いっこしながら、教室は大盛況です。
1年生のみんなからは、大きな声で「ありがとうございました!」とお礼の言葉をもらって、
ここで、Bチームのリーダーとして一緒に石巻市を周った、マザーハウスの山崎さんからこども達に挨拶をしました。
「みんなの”ありがとう”という気持ちを、
文房具やおもちゃを送ってくれた全国の人々にきちんと伝えたいこと」
「みんなの元気な笑顔が、周りの人を元気にできるということ」
そして、「笑顔袋の中に入っているおもちゃで思いっきり遊んで、また文房具で思いっきり勉強してください」と伝えると、こども達は「はい!」と一際大きな声で返事をしてくれました。
そしてそのあとは、こども達、先生方みんなで記念撮影をして、
「また来るね!」と教室を後にしました。
「ありがとう」と抱きついてきてくれる子や、握手をしてきてくれる子、そして教室を出たあとも、見えなくなるまで手を振ってくれる子。こども達が、あまりに素直で、優しくて、元気だったので、私たちは心臓が温泉に浸かっているような気持ちになりました。
以上が、Bチームの報告になります!
私たちには「こども達にプレゼントしてあげている」という一方的な気持ちはもともとなく、ただ「こども達に笑顔を届けたい」と願う気持ちでしたが、
結果的にはこども達のとびっきりの笑顔に触れ、自分たちも元気と活力をもらって来た感じでした。こども達はたくさん「ありがとう」と言ってくれましたが、私たちも、「ありがとう」という思いでいっぱいです。
重ねて、今回のプロジェクトに際して、たくさんの温かい支援物資を提供してくださった全国の皆さまには、心より御礼申し上げます。
※全ての写真の掲載は許可を頂いた上で行っています。
negau.orgプロジェクト 桑原 翔(1PAC. INC.)
前回まで11月下旬から12月頭にかけて石巻市教育委員会と各小中学校と交渉した結果、12月12日(月)に直接手渡しできる学校と、届けるのみの学校、教育委員会へ託す学校への搬入が決まった訳ですが、ここからは12月11日(日)前日の準備と12日(月)にチームに別れて石巻市内の小学校へ届けに行った様子をレポートしていきます。
実は袋詰めが完了し学校毎にダンボール詰めした笑顔袋約1,000個は11月上旬までハマキョウレックスさんの有明の倉庫に保管して頂いたいたのですが、これ以上、ハマキョウレックスさんで保管頂くのはスペース的にも期間的にも限界ということもあり、第一弾の笑顔袋にも精力的にご協力頂いた宮城県塩竃市の三恵商事の坂井さんにお願いし、笑顔袋を配布するまでの間、三恵商事の倉庫に保管してもらえることになりました。約1ヵ月間の間、無償で保管場所を提供頂いた坂井さん、三恵商事の社長の坂井さんのお父さまには心より感謝致します。
配布前日の12月11日にアルミバン2台で東京を出発した足で、そのまま塩釜市の倉庫へ一度、笑顔袋の入ったダンボールを全て引き取りに行きました。これは実際の各学校への配布個数に変動があったのでダンボール内の笑顔袋の個数調整と、翌日12日に届けるチーム毎と学校の順番によって積む順番を変えなければならないためです。
その後、阿部の実家の名取に全ての荷物を移動し、最終的な配布リストを見ながらダンボール内の笑顔袋の個数を調整し、翌日配布するチーム毎のトラックに積み直しました。
結果的にそれらの作業が完了し、翌日の作戦会議が終わった頃には2時近くになっていました。翌日の出発は8時でしたが、こども達の笑顔を見られることを願いつつの最後の一頑張りでした。
翌日、7時前に起床し石巻市へ2台のトラックと乗用車2台で石巻へ向かいました。今回、一緒に届けに行ったメンバーはマザーハウスの山口さん、山崎さん、工藤さん、稲葉さん、僕の仙台の友人で同業を営む佐藤さん、赤澤さん(石巻で合流)、ワンパクから原、桑原、阿部の全9名で下記の2チームを結成しました。
Aチーム
山口さん、工藤さん、佐藤さん、赤澤さん、阿部
Bチーム
山崎さん、稲葉さん、原、桑原
まずはAチームの報告から。
▼湊第二小学校
Aチームが直接届けることができた学校の1カ所目は石巻市立湊第二小学校です。この小学校は元々は石巻市内の旧北上川の東に校舎があったのですが、今回の地震と津波の被害により10月より開北小学校の校庭に仮説の校舎を建ててそこで勉強しています。
僕達が学校へ着くと、外で小さいこども達が体育の授業で体操をしていました。まずは教頭先生にご挨拶し、こども達を横目に湊第二小学校分の荷物を下ろすと、校長室に招かれ震災後のこども達の様子や現在の状況など色々とお話を伺うことができました。
その後、準備ができたということで教室に入ると、そこには先程、外で体育の授業をやっていたこども達が元気な顔で迎えてくれました。こども達にも分かりやすいようにプロジェクトの説明をしたあと、いよいよ笑顔袋を一人一人に渡していく時間です。
こども達が先生に言われて順番に並びます。どうやら袋に何が入っているのかかなり気になるようです。もらった瞬間に中身を確認するのではなく、もらった後にみんなで一斉に中身を見ようと伝えました。
袋を受け取るこども達はみんな笑顔になり、元気な声で「ありがとう!」と言ってくれました。
そして全員に配り終わったあとみんなで声を合わせて「一斉のせ!」で袋を覗きました。その瞬間にみんな「わぁ!!」っと声を上げ、さっきよりもどんどん笑顔になり、笑い声に教室が包まれていきます。第一弾(5月)の時もそうでしたが、この笑顔を見られた瞬間、8月から準備を進めてきたそれなりに大変な思いが一瞬にして「やっぱりやって良かった!」に変わりました。
最後に全員と記念撮影をして、また遊びに来る約束をして後ろ髪を引かれつつ、湊第二小学校を後にしました。
▼住吉小学校
次に直接渡すことができたのは、当初届けるのみの予定だった住吉小学校です。教頭先生にご挨拶し、笑顔袋を保管する教室に搬入したところで、「どうせなら今から配ったらどうですか?」といいう粋な計らいで急遽手渡し出来ることに。
保管場所の教室で待っていると、先程の湊第二小学校の数倍の生徒が登場。若干これから何が始まるんだという空気に包まれつつも、プロジェクトの説明をしつつサンタがやってきた的な流れになり、こども達が少しずつドキドキ・ワクワクし始めました。
その後、ここでもみんなで一斉に見るから、配ってもすぐに見ないようと約束し、一人一人に笑顔袋を手渡しました。
そして「一斉のせ!」で笑顔袋を覗きます。先程と同様にみんなが一斉に声を上げて、更に笑顔になり笑い声と興奮に包まれます。
みんなからお礼の「ありがとうございました!」という元気な言葉をもらって、ここでもみんなで笑顔で記念撮影。スタッフ一同で「やっぱり直接届けられた方がイイね!」と話しつつ次の学校である門脇小学校へと向かいました。
▼門脇小学校
つづいて届けに行ったのは門脇小学校の一年生です。門脇小学校は日和山の麓にあり、津波の後に火災で焼けた小学校です。現在は門脇中学校の三階を間借りして授業を行っています。
門脇小学校も教頭先生と校長先生にご挨拶させて頂いた後に、一年生の準備ができるまで職員室で待機していました。職員室内にある横にあるテーブルで先生達と会話を交わしますが、やっぱり職員室ってなんだか落ち着かないんですよね(笑)。そんなこんなで待っていると準備ができたということで教室に入りまずはご挨拶。
ここでもなぜかプロジェクトの説明をしつつサンタ文脈で話が展開することに。まあその方が分かりやすくていいんです。
他の学校同様に「みんなに配り終わるまでみちゃだめだよ!」とお願いしつつ、一人一人と言葉を交わしながら手渡ししていきました。最初は不安な表情をするこども達も声を掛けながら配ると、徐々に笑顔になっていきます。
見たい気持ちを抑えつつ、精一杯我慢している児童もいました(笑)。
そして、本日お馴染みの「一斉のせ!」のかけ声。ここでもこども達から多くの歓声が上がり笑顔が溢れました。
ちなみに第一弾、第二弾共に小学校一年生向けには必ずポ○モンのぬいぐるみかプラモデルがを入れているのですが、どこにいっても「ポ○モンだ!」という声が上がり、コンテンツの強さを実感しました(笑)。
大きな声で「ありがとうございました!」の言葉をもらった後に、ここでもみんなで笑顔で記念撮影。
ここまででAチームが直接渡す担当分の小学校全ての配布が完了しました。行った先全ての学校でみんなのワクワク・ドキドキが伝わってきたし、素敵な笑顔になってくれて本当に良かった!
▼門脇中学校
そしていよいよ最後に今回、僕が一番不安を感じていた唯一の中学校、門脇中学校への笑顔袋の配布です。
中学生向けの笑顔袋は学用品やスケッチブックなどの実用的なものをメインに男子はトランプやミニボードゲームなどのちょっとしたゲーム、女子は靴下や髪飾りなどを入れました。でも正直、中学校一年生って微妙な年頃だし、はたして喜んでくれるのかな〜と思いつつ届けに行きました。
しかも教頭先生に挨拶するといきなり校長室に通され、そこで「武道場で準備をしていますのでしばらくお持ち下さい」と言われ校長先生の話を聞きながら待つことに。
そこでは震災直後から門脇中学校が避難所として使われ、学校としての機能を失いつつも、先生方と生徒がどのように考えここまできたのかを伺うことができ、胸が詰まる思いでした。
しばらくすると「準備ができました」と数名の生徒が校長室まで迎えに来ました。何となく「えっ?、なんだか大げさではないかい?」と思いつつ、代表の生徒と校長先生と武道場に向かいました。
先に笑顔袋のダンボールを搬入していたものの、武道場に入って驚きました。なんと全員が規則正しく整列しているではありませんか!
「いったい何が始まるんだろう!?」
予測不可能な状況に若干戸惑いつつも、みんなが整列している横の椅子に山口さんとスタッフと着席して下さいと言われ座りました。
前にいる司会らしきの生徒が「はじめの言葉、○○さんお願いします」と口火を切りました。○○さんが前に出てはじめの言葉を宣言します。「これから笑顔袋贈呈式を始めます」
「えっ!?笑顔袋贈呈式!」と思わず吹き出してしまいました。まさかそんな大それたイベントごとが開催されるとは!!しかも若干昔ヤンチャだった僕はこういった催し事が大の苦手…。でももう大人だし、ここはきちんと対応しないとと思い直し、背筋を伸ばしました。
まずは校長先生の言葉がありました。その中で「石巻が復興するまでは少なくとも10年から20年はかかります。君たちが10年後は何歳ですか?未来を担うのはここにいる皆さんなんです。」という言葉と「全国から沢山の支援を受けています。それを当たり前とは思わずに、常に感謝の気持ちを忘れずに、もし今の自分達と同じ境遇の人々がいたのならば、今度はあなたたちが助ける番です」という言葉が心に強く残りました。
その後、僕の挨拶の時間を頂きましたが、さすがに中学生なのできちんとプロジェクトの説明をしました。その流れで今回の笑顔袋のデザインと製造を手がけてくれたマザーハウスの山口さんに話を振りました。
山口さんはバングラディシュの人たちと今回のバッグをつくったこと、自分が学生の時にバングラディッシュが大洪水にあい約6,000名が被害に遭ったこと。バングラディッシュは世界の中でも貧しい国だけど、自分達は現地の人たちと共にあきらめずに頑張ってそこで今年50名の職人さんたちと工場を立ち上げたこと、だからみんなも頑張れば明るい未来になるはずだということを涙ながらに語ってくれました。もう中学生達も僕も涙を流さずにはいられない感じでした。
二人の挨拶が終わると、司会の生徒が「笑顔袋贈呈」の言葉。代表の生徒二名に山口さんと阿部から笑顔袋を手渡しました。
元々はそれで終わりのはずでしたが、「全員に配らなくていいんですかね?」と聞いたところ「配ってしまいましょう」という先生方の計らいでここでも一人一人に手渡しで配ることができました。
配りながらも「喜んでくれるかな〜」とい不安があったのですが、結果的にはそれは杞憂に終わり、袋の中身を見た生徒達はみんな笑顔になってくれました。
最後に代表の生徒からお礼の言葉を頂きました。皆さんの印象としてはさすが中学生なだけにで規律が守られていて並ぶのもぴしっとしている。でも笑顔袋を覗きながらワイワイする姿にはあどけなさも残っているなと。
というわけで長文になりうましたが、ここまでが無事にAチームが直接手渡しできた学校の全てのレポートになります。
結論を言うと笑顔を届けようと思って行ったはずの僕達が、逆にこども達の笑顔でパワーをもらってきた感じでした。
次回はBチームが直接配布できた学校の様子をレポートします。
※全ての写真の掲載は許可を頂いた上で行っています。
negau.orgプロジェクト代表 阿部淳也(1PAC. INC.)
第一弾の報告の最後にも書きましたが、全国の多くの方々のご協力により5月12〜13日にかけて第一弾の笑顔袋約1,000個を宮城県の山元町、亘理町、岩沼市、名取市、塩釜市、東松島市の小中学生へ届けることができましたが、第一弾が終了した段階で約800個のダンボールに詰められたこども達への物資が残っている状態だったため、関係者で検討した結果、第二弾の笑顔袋を実施することにしました。
しかしながら、ワンパク事務所内はご支援頂いた物資のダンボールで溢れかえり、保管場所を確保するのが困難な中、袋を詰める作業もままならない中での第一弾の実施であり、実際にワンパクの日々の業務に支障をきたしている部分もあったため、第二弾の実施に向けた対応として、物資の保管と袋詰めの作業を行う場所を株式会社ハマキョウレックスさんにご提供頂き、週末に倉庫へ出向いてワンパクスタッフとマザーハウスさんを中心としてボランティアの方々にもご協力してもらいつつ、仕分けとモジュールづくり、袋詰めなどの作業を行うかたちで進めることにしました。
また、第二弾の笑顔袋は第一弾の配布にもご協力頂いた株式会社マザーハウスさんに全面的にご協力頂けることになりました。
マザーハウスはバングラディッシュに工場を持ち、現地の素材を現地のデザイナーや職人さんなどのスタッフを雇用しフェアトレードでバックやストールなどをつくって日本や台湾で販売している企業です。震災後にマザーハウスさんが販売したバックの収益で第二弾の笑顔袋用のトートバッグもつくって頂くことになり、デザインはマザーハウスの代表であり女性起業家としても注目を浴びている山口絵理子(Eriko Blog)さん自らが担当してくれ、デザインは男女それぞれ2種類ずつで非常に素敵なものとなりました。
笑顔袋第二弾を実施するにあたりまず行ったこと。それは荷物の移動と仕分け作業でした。ワンパクに保管してあった約800個の荷物は7月中旬に有明にあるハマキョウレックスさんの倉庫に全て運び出し、そこで毎週末、土日を活用して物資の仕分けを行うという熱い夏がスタートしました。
なにせダンボールの中身は開けてみないと分からないし、仕分けしないと笑顔袋の中に詰める文具や玩具の数を把握し、調整できないということになります。
そのためダンボールを空けて、かなり細かな分類で仕分けを行いつつ整理を行い、数量を把握するという作業をひたすら続けました。土日の週末のみの作業でワンパクスタッフとマザーハウススタッフ、ボランティアスタッフが数名ずつの参加ということもあって、最終的に仕分けと数量の把握に9月上旬までかかってしまいました。
仕分け作業が完了後、文具類とノート類をまとめたモジュールづくりを行いました。これは笑顔袋に詰めるために文具やノートのセットをつくっていく作業になります。この作業が9月中旬まで続きました。
今回の第二弾の笑顔袋の受け入れ先は、第一弾で持って行った東松島市の先、宮城県で2番目の人口の都市でもあり、沿岸部の被害が甚大だった石巻市で活動するNPO法人が受入先を調整して頂けるとの話があったため、当初より石巻市の小中学校へ約1,000個と決めていました。
9月の時点でNPO法人経由で受入先の小中学校の人数のリストは入手していましたので、それをベースに数量を把握した中からどのような文具や玩具をバランス良く入れていくかをプランニングしていきました。これが意外に骨の折れる作業でした。学校毎に中身にバラツキがあると交渉した時に受け入れてもらえない可能性があるため、学校毎に入っているものをコントロールしなければなりません。
笑顔袋に入れるものが決まればあとはひたすら学校毎、男女別で袋詰めの作業になります。この作業は10月23日(日)まで毎週末続きました。スタッフみんなでこども達の笑顔を想像しながらひたすら頑張りました。ここでも多くのボランティアの方々にご協力頂くことでスタッフの気分もだいぶ楽になったと思います。ご協力頂いた方々には心から感謝しています。
その後、受入先の小中学校の人数リストを入手しれくれたNPO法人側と受入の詳細調整を行おうとしたところ、業務が多忙であることから、それ以上の協力はできないとの話となり、急遽自分達で再度、石巻市の教育委員会と各学校との受入調整をすることになってしまいました。
これには前述したとおり、仕分け作業が予想以上に時間を要してしまい、最初の時点で9月末には持って行ければというスケジュールを組んでいたものの、スタッフの負担を考慮し、無理はしないスケジュールに変更したことにも起因しています。
そのため笑顔袋を配布するスケジュールはクリスマス前の12月上旬から中旬にかけて調整を行う方針で石巻の教育委員会と直接相談する機会を頂き、教育委員会 学校教育課の千葉先生の協力もあり、直接配布可能な学校、届けるのみの学校、教育委員会に預かってもらう学校を調整することができました。
結論として笑顔袋第二弾分を配布する日程は12月12日(月)で確定し、受け入れてもらえることになった小中学校は次の通りで確定しました。
▼直接配布可能な学校
石巻小学校 一年生
開北小学校 一年生
湊第二小学校 一年生
門脇小学校 一年生
門脇中学校 一年生
▼届けるのみの学校
釜小学校 一年生
山下小学校 一年生
蛇田小学校 一年生
向陽小学校 一年生
貞山小学校 一年生
大街道小学校 一年生
中里小学校 一年生
住吉小学校 一年生
湊小学校 一年生
渡波小学校 一年生
稲井小学校 一年生
万石浦小学校 一年生
鹿妻小学校 一年生
▼教育委員会で預かってもらい取りに来てもらう学校
大川小学校 一年〜六年生
東浜小学校 一年〜六年生
荻浜小学校 一年〜六年生
次回は12月11-12日(月)にかけて上記小中学校に笑顔袋を届けに行った様子を2回に分けてレポートします。
※全ての写真の掲載は許可を頂いた上で行っています。
negau.orgプロジェクト代表 阿部淳也(1PAC. INC.)
業務の都合によりだいぶブログの更新が滞ってしまい申し訳ありません。
既に笑顔袋の第二弾として12月11日-12日で宮城県石巻市に届けていますが、第一弾のレポートについてきちんとご報告したいと思います。
今回は5月13日にこども達に手渡しで笑顔袋を渡せた宮城県岩沼市玉浦小学校の一年生に直接手渡しした様子と名取市閖上保育所の児童(名取市役所社会福祉課へ依頼)の様子をレポートします。
※全ての写真の掲載は許可を頂いた上で行っています。
玉浦小学校と名取市役所はBチームが届けに行きました。今回Bチームはnegau.orgこども支援プロジェクトの初期の頃から精力的に協力を申し出てくれた岩沼市出身の電通 清野さんとその友人の方々を中心に僕の地元の友人達も積極的に協力してくれました。
東京からレンタルしていったアルミバンで岩沼市の玉浦小学校へ笑顔袋の入ったダンボールを搬入します。
こども達に配るための準備もチェックしながら念入りに行っています。
まずは教育委員会と担当の先生にnegau.orgこども支援プロジェクトと笑顔袋の説明から。
体育館にこども達がソワソワしながら入場してきました。整列に座って落ち着いたところで先生からの説明が始まりました。
そしてBチームリーダの清野さんが、こども達へ笑顔袋の説明を始めました。
説明を聞いている玉浦小学校の一年生児童達が次第に笑顔になり歓声があがります。
そしていよいよ笑顔袋の配布が始まりました。まずは代表の児童へ手渡し。
その後、スタッフが一人一人に笑顔袋を手渡ししました。みんなドキドキ・ワクワクした様子で、笑顔で受け取ってくれたので、スタッフ一同ホッとしました。
その後、閖上保育園への笑顔袋提供のために名取市役所へ移動し、社会福祉課の先生へ、negau.oegこども支援プロジェクトと笑顔袋の説明を行い、こども達へ届けてくれるようにお願いしてきました。
ここまでで5月12日〜13日にかけて宮城県の山元町から、亘理町、岩沼市、名取市、塩釜市、東松島市の小学校と中学校一年生を中心とした笑顔袋第一弾の配布が全て完了しました。
全国からの沢山の企業や個人の方々のご支援と、多くの友人、スタッフのおかげで、第一弾1000個の笑顔袋を被災地のこども達に届けることができたことを、ここにご報告させて頂くと共に皆さまの協力に心から感謝致します。
その後、検討した結果、第一弾で袋の中に詰め切れなかった物資が沢山あることを考慮し、第二弾を行うことを決定しました。
しかしながら、これまでブログでご報告してきたとおり、ワンパク事務所内は多くの皆さまからご支援頂いた物資のダンボールで溢れかえり、保管場所を確保するのが困難な中、袋を詰める作業もままならない中での第一弾の実施でした。実際にワンパクの日々の業務に支障をきたしていた部分もあります。そのため物資の保管と袋詰めの作業を行う場所を株式会社ハマキョウレックスさんにご提供頂けることになりました。
また、第二弾の笑顔袋は第一弾の配布にもご協力頂いた株式会社マザーハウスさんに全面的にご協力頂けることになりました。笑顔袋のデザインや製作についてもマザーハウスさんに行って頂きました。
既に第二弾については8月から準備を進め12月11-12日に宮城県の石巻市の小中学生に届けることができました。その様子についても近日中にこのブログへアップしていきます。
※全ての写真の掲載は許可を頂いた上で行っています。
negau.orgプロジェクト代表 阿部淳也(1PAC. INC.)
業務の都合によりだいぶブログの更新が滞ってしまい申し訳ありません。
既に笑顔袋の第二弾として12月11日-12日で宮城県石巻市に届けていますが、第一弾のレポートについてきちんとご報告したいと思います。
今回は5月13日にこども達に手渡しで笑顔袋を渡せた宮城県亘理町の長瀞小学校の1年生、
同じく亘理町の荒浜小学校の一年生に渡したときの様子をレポートします。
※全ての写真の掲載は許可を頂いた上で行っています。
5月13日 長瀞小学校では一年生を迎える会を開催しており、その会の中で「笑顔袋」を渡すことになりました。
迎える会の中で突然挨拶などを振られたので若干戸惑ってしまいましたが(笑)、まずは代表の二人に笑顔袋を渡しました。
その後は先生方にお任せして次の配布先に行こうとしましたが、若干時間に余裕があったため、スタッフみんなと話し合った結果、会の最後に全員に手渡しすることになりました。渡した瞬間、みんな笑顔になってくれ、中に何が入っているのか気になって仕方がないようでした。
そこから逢隈小学校に間借り中の荒浜小学校に移動し、昼休みに教室にいる一年生達に直接配ることができました。
教室では一年生の児童達が僕達のことを心待ちにしてくれていました。
そして笑顔袋を一人一人手渡し、代表の児童にサッカーボールを渡しました。ここでもみんな笑顔になってくれて、こども達の笑顔の力を感じることができました。
最後にみんなで笑顔で記念撮影。その後、帰る際にはとても大きな声で「ありがとうございます」という言葉をもらうことができました。
次回はBチームが届けた岩沼市の玉浦小学校、名取市役所 閖上保育所の児童(社会福祉課へ依頼)の様子をレポートします。
※全ての写真の掲載は許可を頂いた上で行っています。
negau.orgプロジェクト代表 阿部淳也(1PAC. INC.)
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