Twitter上の被災地情報を市町区村ごとにガラケーでも見つことの出来るサイト”negau.org”を公開してから約半月が経過しました。
私自身、震災のあった3月11日(金)直後は情報を収集するためにテレビやTwitterなどを見ていましたが、実際にどんなエリアで地震による倒壊が起きているのか、津波の被害はどのエリアまでなのかなど把握することができませんでした。
地元が宮城県名取市の私にとって、電話がつながらない中で、はじめに一番知りたかった情報は、家族の住んでいるエリア、親類や友人の住んでいるエリアがどういう状況なのかでした。直接、家族と話すことはできなくとも、知りたいエリアごとの情報が入手できれば少しは安心できると思いました。
そこで様々な情報が飛び交っていたTwitter上の情報をエリアごとに見せることのできるユーザインターフェースが必要だと考えました。また、被災地の方々のほとんどはTwitterをやっていない、かつスマートフォンなどつかっていないユーザが大半であろうと思い、そういった方々への情報提供が必要ではないかと考えました。
そこで土日の2日間で企画を練り、週が明けた月曜日の朝一でワンパクスタッフにその話をしました。とにかくスピード感を持ってやる、多くの機能を盛り込むのではなくシンプルに考えながら段階的に公開していこうという話になり、3月16日には県別で情報を見ることができるα版としてリリース、その翌日には市町区村別版をリリースしました。またそれと同時に被災地の精度の高い情報をTweetしてもらう賛同者を友人や知人を中心に募り、約40名の方々に協力してもらえる体制を構築しました。
その後も携帯電話で見ることのできる情報サイトのリンク集や、Googleが提供する避難所情報を確認できる機能などを盛り込みながら、情報精度も高める対応を行い、現在も運用されています。
ここまでnegau.orgを使って頂いたユーザ数は約60万人、総ページビューは約150万を超えており、被災地を含む日本各地をはじめ北米やフィリピン、ドイツなどからもアクセスがあります。世界中にいる方々が日本を心配しているのがわかります。
また、情報そのものは当初の安否情報や被災状況、避難所や炊き出し情報から、物資情報、地域ごとの復旧情報や買い物情報に移行しており、今後は住居や行政からの支援情報などになっていくことが予想され、これからも皆さんに有効に活用頂けるように考えていきたいと思います。
negau.orgプロジェクト代表 阿部淳也(1PAC. INC.)
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